配線が終わったら、電源インピーダンスを下げて動作を安定させるためにGNDなどをベタパターンにしておきます。
ベタパターンは右側のアイコンの「塗りつぶしゾーンの追加」を選定した状態で、ベタパターンにしたい領域を指定し始めると、「導体ゾーンのプロパティ」が開いて、パラメータを設定します。
- ネット
ベタパターンにしたいネットリスト名を選択します。通常はGND、他に電源等です。 - クリアランス
他の信号線等とのクリアランスを指定します。20mil=0.02くらいでいいかと思います。 - パッド接続
ハンダ付けしにくくならないよう、サーマルリリーフを選択しておきます。 - コーナーのスムージング
フィレットを指定します。半径は0.02にしてみました。 - セグメント数
複雑な形のベタGNDを指定する場合には、セグメント数を増やしたほうが良さそうです。
形状はまずはだいたいでOKです。コーナー付近で右クリックして明示的選択で「ゾーンの外枠(切り抜き)」を選択すれば「コーナー移動」等で形状を修正できます。
ベタパターンの指定が完了するとこんな感じです。(ベタ領域に打つ追加のビアのための追加配線も入った状態でキャプチャしています)
これでは表裏混在なのでわかりにくいので表示を表面のみにするとこんな感じになります。
キャプチャ画面の範囲では2種類のベタ指定がしてあります。中央の小さい領域は+3.3V、その外側がGNDベタです。更に外側にもハッチングが見えますが、これは配線禁止領域のハッチングです。+3.3Vの領域にある配線は追加でビアを打つためのものがほとんどです。実際にはベタ化しますので、「領域+ビア」のみが出来上がりの形になります。
エリア指定が終わったら、右クリックで「すべてのゾーンを塗りつぶす」でどんな感じにベタパターンになるか確認できます。その下の「全てのゾーンの塗りつぶしエリアの削除」でベタを削除でします。何度でもトライできるので、好みの状態になるまで調整していきます。そのままの状態では隙間が不足するなどしてベタにならない箇所があるかもしれません。その対策と、ベタGNDの表と裏を多めに接続しておくためにGNDからパターンを追加します。パターンに適当な間隔でビアを打つことで、反対面のベタ作成をさせることと、ベタパターンにまんべんなくビアが打たれるようにしてGNDを安定化させます。
表面だけ表示させるとこんな感じになります。
ビアの部分がグレーで表示されていますが、実際には銅箔あり+穴になります。