故あって、ある調査のための環境としてUbuntu14.04LTS 日本語RemixをUSBハードディスクにインストールしています。さすがに一般向けにどこにでも書かれているようなことはここでは省略して、特殊なこと、自分にとっての備忘録になることをメモしておきます。
PCはマザーボードはH61M-ITX、CPUはCeleronG530、メモリは8GB搭載です。DVDで起動する前にBIOSの設定でSATAをDisableにしておきます。この状態でUSB-DVDROMからインストールDVDを起動します。DVDを起動したら、USB-HDD(今回はUSB2.0のHDDケースに1TBのHDDを搭載したもの)を接続し、普通通りインストールします。
インストール後、再起動したところからです。特に何もしなくてもBIOSでUSB-HDDから起動する設定になっていれば起動するはず。
- ソフトウェアの更新
まずはソフトウェアの更新をします。Dashの一番下にアイコンが現れるので、更新してやります。 - セキュリティとプライバシーの変更
Dashのアイコンの歯車とスパナの絵が描かれたアイコンをクリックし、システム設定を開きます。その中の「セキュリティとプライバシー」をクリックし、今回は人に貸すためのHDDなので、「ファイルとアプリケーション」の「利用状況を記録」をOFFにして、利用履歴データをクリアします。
次に、「検索」の「オンライン結果の検索結果を含める」を「オフ」にします。これでDashのアイコンで何かを入力した時にオンライン検索をしなくなるようなので、軽快になります。
その他の項目は適当に設定します。 - 「言語サポート」をクリックすると「インストールが完全ではない」旨の表示が出るので、インストールを行います。
- 端末を開く
Dashの検索画面で「端末」と入力し、端末(Terminal)を開いてコマンドライン作業ができるようにします。 - 内蔵HDDを見えないようにする
起動時のカーネルパラメータでlibataを禁止して内蔵HDDを見えないようにします。
/etc/default/grub を開いて、 「GRUB_CMDLINE_LINUX_DEFAULT」の起動時オプションに「libata.force=disable」を追加します。ついでに同じ箇所のオプションの「quiet」を取って起動時のメッセージを表示させるようにします。
修正後は、
$ sudo grub-mkconfig -o /boot/grub/grub.cfg
としてgrub.cfgファイルを自動生成させて反映させます。
この後、BIOSのSATA禁止を解除して再起動して、PCの内蔵HDDが見えないことを確認します。 - USBハードディスクへのアクセス高速化
HDDアクセス時のアクセス時刻の記録を停止してアクセスを減らすとともに、/tmpをtmpfsにより確保してHDDへのアクセスをなくします。/etc/fstab を以下のように修正します(赤字部分)。
# / was on /dev/sda1 during installation
UUID=xxxxxxxx-xxxx-xxxx-xxxx-xxxxxxxxxxxx / ext4 noatime,errors=remount-ro 0 1
# swap was on /dev/sda5 during installation
UUID=xxxxxxxx-xxxx-xxxx-xxxx-xxxxxxxxxxxx none swap sw 0 0
# tmpfs
tmpfs /tmp tmpfs defaults,noatime 0 0 - システム時計が狂うのを直す
/etc/default/rcS の中の「UTC=yes」を「UTC=no」に修正 - synapticのインストール
Ubuntuにはsynapticパッケージマネージャがデフォルトではインストールされていませんので、インストールします。
Dashで「ソフトウェア」と入力し、「ソフトウェアセンター」を探して起動します。
検索ウインドウにて「synaptic」と入力して、「synapticパッケージマネージャ」を選択してインストールします。 - Ubuntu restricted extrasのインストール
Ubuntuソフトウェアセンターから「Ubuntu restricted extras」を検索してインストール。途中でライセンスに同意するウインドウがソフトウェアセンターの下に表示されるので、時々チェックしながら先に進めます。 - いろいろインストール
DashからSynapticを起動し、いろいろインストールします。
・GIMP
・clamtk
・jhead - 有線LANの禁止(無線LANのみで使用)
miiモジュールのロードを阻止して有線LANを禁止します。
/etc/modprobe.d/blacklist.conf に以下の行を書き加えます。
# disable wired ethernet
install mii /bin/false
この記述を追加した後、
# sudo update-initramfs -u
として反映させます。
以上で完了です。
実際にはここからさらに必要なものを順次インストール・環境構築することになります。