ググっていると、Ender3ではABSで出力する際は熱が逃げないように覆いをつけないとダメ、という情報が多いのですが、Amazonで見かけたレビューで特に対策なしで出る、と見かけたフィラメントがあったので価格もお手頃(これがダメなんだと思う(笑))だったことから、試してみました。
まずはお試しということで3D Benchyを出力してみましたが、積層割れの問題については、ノズルの温度を高めにすることでかなり軽減できるようです。Curaの設定デフォルトではABSのノズル温度は230℃となっていますが、230℃ではズタズタに積層割れしました。しかし、240℃まであげたところ大幅に軽減されました。まあ、結局は次の層を積層した際に前の層が融けて融合するように温度を上げてやらないとダメだということでしょう。が、それでも若干積層割れが残りました。
また、反りについては、Brimなしでは出力始まってすぐにビルドシートから剥離が始まってしまい、5mm〜10mm積層したあたりでビルドシートから剥がれてしまいます。ビルドプレートの温度を110℃くらいまで上げても軽減はされるものの変わりませんでした。一方で、Brimをつけてやると出力はできましたが、かなり剥離しようとする力が働いているようです。
匂いについては、PLAとは比較にならないレベルなので換気は必須です。で、冬だと窓を開けて換気すると気温が下がりますので、積層割れや反りが起こりやすくなります。
積層ピッチ0.2mm、ノズル温度240℃、ベッド温度80℃、Brimあり(写真は除去後)、Fan速度50%で時々窓を開けながら出力したものが以下です。
写真ではわかりにくいのですが、積層割れが1箇所あります。また、出力中の収縮が大きいためか、あちこちにズレがあります。
一応出力はできているのですが、特に時期的に冬だということもありかなり苦しいです。常用するには、やはり保温(と換気)が必要です。保温と室外への排気を兼ねた箱が作れるといいのですが、かなり設置サイズが大きくなるのでどうしたものでしょうね。とりあえず、ABSフィラメントは乾燥剤入りの密封袋に入れてお蔵入りにします。