EagleCAD設計メモ ~デザインルールの修正~

結局、OLIMEXを使ってみたい、と思うようになってしまった。(手で配線するの、面倒くさいものね)
で、色々調べてみると、OLIMEXに出すためにはDRCを修正しなければならないようである。

せっかくなので、OLIMEXの技術条件(OUR TECHNOLOGY LIMITATION)を順に確認していくことにしたい。(解釈が合ってるかはしらないよ)

  • 「Our minimum track width/space is 0.203 mm (8 mils).」は、最小の線幅・線間がそれぞれ8mils=0.203mmということで、Design RulesのClearanceで設定する項目だろう。ただ、「FILE FORMATS we accept:」を見ると、「IMPORTANT! Please before sending Eagle files for manufacturing use these DRU files to check your design: for 8 mils (15 working days turnaround) and 10 mils (3-5 working days turnaround).」という記載があり、8milsの場合は製造に実働15日、10milsの場合には実働3-5日でできるようである。微細でなければ10milsの方が良いだろう。
  • 『The (pad/via – drill hole) clearence must be minimum 0.406 mm (16 mils) i.e. the resulting annual copper ring around the drilled hole to be 0.203 mm (8 mils), example: if 0.9 mm drill hole size is used it MUST have pad/via diameter = min. 1.306 mm』という記載がある。
    ドリルの穴の直径と、その周りのリング状(図面上は円だが、仕上がりでは真ん中に穴があくので、リング状になる)のPadの外周直径の差が最低16mils必要、ということだと思う。すなわち、もっとも小さなスルーホールを作るには、ドリル径24mils(0.6mm)、パッド径24+16=40mils(1.02mm)が必要ということになる。周りとの干渉を考えると、周囲のクリアランス(銅箔無し部分)が更に半径8milsが必要で、置き場所としては直径40mils+半径8mils×2=直径56mils程度の場所が必要ということだろう。
    これは時間のかかる8milsルールでの話で、短期間でできる10milsルールで更に追加費用の必要ない標準ドリルの最小0.7mm(0.028”)を使う場合では、もっとも小さなスルーホールを作るには、ドリル径28mils、パッド径28+20=48mils(1.22mm)が必要ということになる。
    これらは「Resting」という項目の「Pads」の部分のTopとBottomのMinの値の部分だろう。
  • 次に「Our minimum drill size is 0.6 mm (24 mils)」と記載されていて、最小ドリルサイズは24mils(0.6mm)のようだ。一方で、「Our standard drill tool rack is: 0.7 mm (0.028″), 0.9 mm (0.035″), 1.0 mm (0.039″), 1.1 mm (0.043″), 1.3 mm (0.051″), 1.5 mm (0.059″), 2.1 mm (0.083″), 3.3 mm (0.13″).」と記載されていて、24milsは標準ドリルではないようである。その場合、価格表によると1ユーロ余分にお金がかかるようである。さらに、「Our maximum drill size is 5.0 mm (197 mils) we can’t drill large than 5.0 mm drill hole on your board, if your board have > 5.0 mm drill it will be replaced with 5.0 mm drill」という記載があり、最大ドリル径は5ミリで、5ミリを越えるものは5ミリに丸められる、ということである。
  • 「Our drill hole limit is 500 holes for SSS,DSS and 2000 holes for SSQ,DSQ panels. If you exceed the maximum hole limit you will be charged additionally see our PRICE web page.」という記載があり、穴は160ミリ×100ミリの基板サイズで500個まで。それを越える場合には別料金。
  • 「Each layer MUST have text inside or outside PCB area to prevent board production with mirrored layers. i.e. the text on bottom should be mirrored if you look on the board from top.」という記載があり、それぞれのレイヤーは基板の領域の中でも外でもいいから文字をいれておく必要がある。この場合、半田面の文字を部品面透視図でみると、反転しているように見える。
  • 「Lines under 0,1 mm (5 mils) on component print layer may not be visible.」という記述があり、部品面の5mils以下のライン(シルク印刷)は見えない場合がある。参考文献によると、以前は10mils以下のラインが印刷できなかったようであるが、それが今は5mils以下になっているということだろう。

ということで、10mils.dru はDSSサイズで追加料金1ユーロが取られる程度のようで、それさえ気にならなければそのままで良いのではないかと思う。

(参考文献)
プリント基板CAD EAGLE活用入門、今野邦彦著、CQ出版社、ISBN978-4-7898-3630-2
(EAGLEのメジャーバージョンも変わっているためか、よく見ると書籍内の画面キャプチャとボタン配置が違うことがあるので要注意だが、作業手順としては参考になります)

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