3回目はArduinoを動かすのに必要な環境の準備について整理します。Windows環境は別途とするとして、まずは自分が使っているUbuntu10.04LTS(32bit)環境について記載します。
(1)FT232RLのドライバ
FT232RLのドライバは、Linuxのカーネルバージョン2.6.31以降であれば初めから含まれています。
>$ uname -a
Linux atom 2.6.32-26-generic #48-Ubuntu SMP Wed Nov 24 09:00:03 UTC 2010 i686 GNU/Linux
というように uname -a で表示されるバージョンが2.6.31より後であれば問題ありません。そのままAE-UM232をPCのUSBポートに接続すると
$ dmesg
[56118.520287] usb 1-7.3: new full speed USB device using ehci_hcd and address 4
[56118.618644] usb 1-7.3: configuration #1 chosen from 1 choice
[56119.069612] USB Serial support registered for FTDI USB Serial Device
[56119.069790] ftdi_sio 1-7.3:1.0: FTDI USB Serial Device converter detected
[56119.069853] usb 1-7.3: Detected FT232RL
[56119.069858] usb 1-7.3: Number of endpoints 2
[56119.069864] usb 1-7.3: Endpoint 1 MaxPacketSize 64
[56119.069869] usb 1-7.3: Endpoint 2 MaxPacketSize 64
[56119.069873] usb 1-7.3: Setting MaxPacketSize 64
[56119.070318] usb 1-7.3: FTDI USB Serial Device converter now attached to ttyUSB1
[56119.070362] usbcore: registered new interface driver ftdi_sio
[56119.070367] ftdi_sio: v1.5.0:USB FTDI Serial Converters Driver
$
という感じでドライバが登録されます。
(追伸)実際に動かす場合には権限が必要です。こちらを参照してください。
(2)Arduino以外に必要なソフトウェア
Arduinoを動かすのに必要なソフトウェアは以下の通りです。(多分)
- avrdude
これはAVRISP mkIIを使ってブートローダを新品のATmegaに書き込むのに必要(だと思う) - gcc-avr
GCCコンパイラです。Arduinoが多分裏で呼び出してます。 - avr-libc
AVR用の標準C言語ライブラリです。 - openjdk-6-jre
JAVAのランタイム です。
メニューの「システム」→「システム管理」→「Synaptic パッケージ・マネージャ」を起動して、クイック検索に「avr」と入力してこれらのものをインストールしておきます。もちろん、これらが依存するものも(表示にしたがって)インストールします。
(3)Arduinoそのもの
Arduinoのダウンロードページから「Linux(32bit)」を選択してダウンロードします。ダウンロードした「arduino-0022.tgz」はファイルブラウザを右クリックして、ディレクトリ付きで展開します。展開したディレクトリ(arduino-0022)は、ホームディレクトリ直下などの好きな場所(自分の場合)に移動します。
そこで、端末を開いて、そのディレクトリに移動して、そこにある「arduino」というスクリプトを実行します。
~$ cd arduino-0022
~/arduino-0022$ ./arduino
Experimental: JNI_OnLoad called.
Stable Library
=========================================
Native lib Version = RXTX-2.1-7
Java lib Version = RXTX-2.1-7
実行すると上記のような表示がコンソールに出力され、
このようなArduinoのIDE(統合開発環境)の画面が表示されます。