GL.iNet GL-MT300N-V2(Mango)を試してみた

通常のLinuxディストリビューションではなくOpenWRTをいじってみたくて、少々ぐぐって見た結果、容易にOpenWRT化ができるGL.iNetのMangoを買ってみました。細かい機能はレビューをしている方が結構いるようなので端折りますが、確かに容易にOpenWRT化ができました。

まず触ってみる

まずはWAN側に上位のルータを接続、LAN側にPCをつないで電源ONして、しばらく待ってから192.168.8.1に接続すると、言語の選択画面が表示されます。プルダウンメニューの中に日本語もあるので日本語を選択すると、日本語画面に切り替わります。はっきりいって、日本語訳はやや微妙ですので、時には頭の中で一度英語に直訳したほうがわかりやすいところもあります。次に管理者パスワードの設定画面に移行するのでパスワードを設定します。

管理画面に移行したら無線LANをOFFにします。標準で無線LANがONになっていて、明らかにMangoであることがわかるSSIDを初めから出しています。パスワードもランダム化はされていないようなので、実際に無線LANルータとして使う場合には真っ先に設定を変更すべきと思います。
ただ、今回は目的はOpenWRTを使うことなので、ここでは無線LANはOFFにします。

一般の無線LANルータになさそうな機能として、

  • 配下にぶら下がっている端末の検出と転送速度・通信量のリアルタイム表示、QoSの設定、ブロック
  • VPN(OpenVPNクライアント/サーバ、WireGuardクライアント/サーバ
  • プラグイン、クラウド管理、ダイナミックDNS、インターネット認証(キャプティブポータルのこと?)
  • タイムゾーン設定、MACアドレスクローニング(MACアドレスの設定)
  • Tor経由の接続?

とあります。さらに「高級機能(Advanceのことのようです)」という項目があるのですが、この先はOpenWRTのWebGUI(Luciというらしい)とほぼ同じ構成のようです。(一旦書き換えた際の画面構成とそっくり)

通常のWeb画面からのファームウェアの更新

この「高級項目」の中の「System」⇒「Backup/Flash Firmware」というところでファームウェアの書き換えを行うことができます。

  1. あらかじめファームウェアイメージをダウンロードしておきます。list.txtにMD5のチェックサムがあるので確認しておきます。この記事を書いた時点での最新ファームは、openwrt-mt300n-v2-3.105.binで、MD5は5e87a67985b6f2eaae1995665c1bcf78、ファイルサイズは13107377でした。
  2. 書き込むファイル名を指定して「Flash image…」をクリックします。
  3. openwrt-mt300n-v2-3.105.binの場合、30秒ほどでMD5とSHA256が表示されて確認を促されます。
  4. 確認して「Proceed」をクリックすると、実際の更新が始まります。
  5. 1分40秒ほどでLEDが一つ消灯、4分弱でLED2つ点灯に変わり、SSIDが見えるようになり、更新が完了します。

OpenWRT化

ここで指定するファームウェアとして、OpenWRTのイメージを指定すると、OpenWRT化することができます。ファームウェアはOpenWRTのサイトのDownloadsのStable Release buildsをダウンロードしてきます。ダウンロードするターゲットは、ramips/mt76x8の中のgl-mt300n-v2-squashfs-sysupgrade.binです。現時点の19.07.5のファイルのあるディレクトリはここで、ファイルは

  • ファイル名 : gl-mt300n-v2-squashfs-sysupgrade.bin
  • sha256sum : 85e106737ba6aadbce9139dd0876b351dc1b848d1ff77b35bd9f26363540ce99
  • File Size : 4096.3 KB
  • Date : Tue Dec 8 20:08:37 2020

になります。サイズが小さいのでチェックサムが表示されるまでは18秒ほど、そこからProceedをクリックすると、Power/Config/Wirelessの各LEDが40秒位までは点灯/消灯/点灯、一瞬全消灯を経て、1分くらいまでは点灯/消灯/消灯して、その後電源LEDが点滅、約2分位でOpenWRTのWeb設定画面にアクセスできました。

同様の手順でファームを戻す際には、Power/Config/Wirelessの各LEDが1分20秒までは点滅/点灯/点灯、一瞬全消灯を経て、3分30秒までは点灯/消灯/消灯、その後点灯/消灯/点灯となり、LANケーブル抜き差しでIPアドレス振り直しを経て元のWeb設定画面にアクセスできました。

ubootからのファームウェアの復元

一方、ファームの書き換えに失敗してファームウェアが飛んだ場合には、ubootにブラウザでアクセスしてファームの復元ができるようです。手順としては以下の手順なのですが、あくまで緊急手段ということなのか、2回連続でubootで同じイメージを書こうとするとうまく行きませんでした(理由は不明)。

  1. あらかじめファームウェアイメージをダウンロードしておきます。list.txtにMD5のチェックサムがあるので確認しておきます。この記事を書いた時点での最新ファームは、openwrt-mt300n-v2-3.105.binで、MD5は5e87a67985b6f2eaae1995665c1bcf78、ファイルサイズは13107377でした。
  2. PCと有線で1対1で接続してリセットボタンを押しながら電源投入します。
  3. LEDが5回点滅して真ん中のLEDが点灯したら、リセットボタンを離します。
  4. PCのIPアドレスを192.168.1.2に設定します。
  5. ブラウザで192.168.1.1にアクセスしてファームウェアイメージファイルを指定して「update firmware」をクリック
  6. 書き換え中はLEDが点滅し続けます。進行状況によって1個点滅⇒2個点滅と進んで、再起動するとLEDが1つ点灯に変わるようです。

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