1年位前に買ったROCK64 4GBにArmbian Ubuntu18.04を入れてみました。別の端末からリモートデスクトップで接続できる環境が容易に構築できました。RAMが4GBあるので、目的によっては非常に便利に使えそうです。
1.Armbian Bionic for ROCK64のダウンロードとMicroSDへの書き込み
Armbianからダウンロードします。MicroSDへの書き込みはいつものようにディスクイメージライタで行いました。
2.初回電源投入
MicroSDを取り付け、LANに接続します。
接続先のIPアドレス確認のため電源投入の前に、fping でセグメント内で現在使われているIPアドレスを確認します。
$ fping -g 192.168.1.0/24
ROCK64の電源を投入し、しばらく待って、再度fpingコマンドを実行、差分のところがROCK64のIPアドレスなので、そのアドレスに対して
$ ssh root@192.168.1.x
としてログインします。初期パスワードは 1234 です。
※どうも、avahi-daemonが初めから動いているっぽいので、
$ ssh root@rock64.local
で行けそうな気がします。
ログインに成功すると、現在のパスワード、新しいパスワードを確認してくるので入力します。
さらに、通常ユーザーの作成に移るので、適当に通常ユーザーを作成します。
一旦ログアウトして、再度作成したユーザーでログインし直します。
3.初期設定
$ sudo armbian-config
で適当に初期設定を行います。
Systemの項目から以下のソフトウェアをインストールします。
- Minimal Desktop
- Default(ブラウザその他のインストール)
- Lightdm(ログインマネージャ)
引き続きPersonalの項目から以下の項目を設定します。
- TimezoneをAsia/Tokyoに設定
- Languageはja_JP(UTF-8)
さらに、Softwareの項目からRDPを設定します。
4.リモートデスクトップクライアントから接続する
設定が終わると、別のマシンから Remmina(RDPクライアント)で接続するとリモートアクセスが可能となっています。すでに部分的ですが日本語化もされています。
「アプリケーション」⇒「Settings」⇒「言語サポート」で言語の設定を行いますが、この状態では英語のみインストールされていますので、「言語のインストールと削除」から日本語にチェックを入れて適用、キーボード入力に使うIMシステムにfcitxを選択します。その後、メニューとウインドウの言語で日本語を一番上に持ってきてから、「システム全体に適用」をクリックします。
地域フォーマットも同様に日本語を選択し、システム全体に適用します。
一旦ログアウトして、再度ログインして概ね完了です。
初めから Chromium ブラウザも入っているので、
5.ルートファイルシステムをUSBメモリに移動する
USBメモリを挿入した状態でarmbian-configを起動して、System settings で Install(Install on SATA, eMMC, NAND or USB)を選択、Boot from SDを実行すると、USBメモリにルートファイルシステムを移動してくれます。(実行する際にUSBメモリのパーティションを削除しておくと、自動でパーティション作成ツールが起動します)
USBメモリはこの記事で使ったSandisk UltraFit 3.1を使いましたが、システム移動後に
$ dd if=/dev/zero of=aaa.tmp bs=1M count=1024
として1GBのファイルを作成してみたところ、所要時間は約10秒、107MB/sの速度が出ました。
まだ挙動がよくわからないところもありますが、速度面でも優位なのではないかと思います。
※Boot from SPIを実行するとSPIフラッシュにブートローダを書き込んで、SDカード無しで起動できるようになるのだと思いますが、戻し方を確認していないのでとりあえずbootはSDカードのままとしました。また、この作業は今回は最後にやりましたが、本来は最初にやっておいたほうがトータルの構築時間は短くて済むような気がします。