今年(2011年)の2月3日にIANAの管理するIPv4のクラスAアドレスが残り5個となり、その残り5個を地域インターネットレジストリに割り振った、というニュースが出ました。簡単に言うと、IPv4のアドレス枯渇が目前に来ましたよ、ということです。
IPv4のアドレスが足りなくなるという話は石油の枯渇と同じく1990年代始め頃から聞いていて、その頃はIPngという名称で現在のIPv6プロトコルの検討が行われている、ということを当時のUNIX USERかUNIX MAGAZINEで読んだように記憶しています。その後、NAT(IPマスカレード)の一般化などでどんどんIPアドレス枯渇は先延ばしになり、忘れかけていたところに今回のニュースが飛び込んできました。
というわけで、忘れかけていたところに急に現実味を帯びてきたIPv4アドレスの枯渇とIPv6への本格移行ですが、今なにができるのか調べてみました。(というより、これから使わなければならない新しいものを使ってみておきたい、というだけなのですが。)
ずいぶん昔には、v6 over v4 とか、そんな名前でIPv6パケットをIPv4パケットで包んで送る、というようなこともやられていたようですが、どうやらそれも終わっているようです。じゃあ、プロバイダからのサービスを受けなければIPv6を使ってみることができないのか、と諦めかけていたところ、一つのキーワード「Toredo」が浮かんできました。
☆ちなみにISPのIPv6対応がどうなっているのかはこちらを参照。自分は自力でプロバイダ契約をしているのではなく、マンション丸ごとでプロバイダ契約しているので自力ではプロバイダを選べません・・・。
早速「Toredoサービス」で検索をしてみると、
- IPv4ネットワーク経由でIPv6パケットを転送するトンネル技術
- 途中の経路にNATがあっても通信可能(自宅に割り振られているアドレスはクラスBのプライベートアドレスなので、これは非常に重要)
- Microsoftが開発し、WindowsXPのサービスパックでまず提供、Vistaや7は標準搭載
- 日本ではToredoサーバ(リレールータ)がなかったが、Tokyo6to4プロジェクトにて2010年6月~2011年11月まで実験中
- Tokyo6to4プロジェクトのページにて、設定情報やLinuxでの設定方法に関する情報へのリンクなども記載がある
ということで、とりあえずWindowsでもLinuxでも試してみることはできそうです。