明後日21日は金環日食です。今回の日食があるのを知ったのは、もう3年か4年くらい前でしょうか。当時は「だいぶ先だなぁ」と思っていたのですが、もう明後日になってしまいました。
次回、日本列島本土で皆既日食または金環日食が見られるのは
- 2035年9月2日の皆既日食
- 2041年10月25日の金環日食
- 2063年8月24日の皆既日食
- 2095年11月27日の金環日食
ですから、2035年と2041年はなんとか、2063年はまず見られないでしょうね。それもどこにも行かなくても(=近所で)見られるのはそれこそ今回が最初で最後でしょう。
そこで今回はせっかくなので写真を撮ってみよう、ということで半年ほど前にデジカメ用のND100000のフィルタをamazon.co.jpで購入しました。で、当日いきなり使ってうまくいかないと困るので、今日の午後、自宅ベランダからテストしてみました。
使用しているカメラはEOS KissX2で、レンズはいわゆる便利ズームのTAMRON AF18-270mm F/3.5-6.3 DiII VC(Model B003)です。
で、テストしてみてわかったことですが、いくらフィルタをつけていたとしてもファインダーを覗くのは厳禁・・・とのことですので、ライブビューで撮影範囲を確認するのですが、ライブビューでは先にある太陽がまぶしくてまったく見えません。・・・となると、カメラ本体以外で撮影範囲を確認するしかありません。そこで、急きょNetBook PCを持ち出してきてEOS Utilityをインストール(&アップデート)し、リモートライブビューでようやく撮影範囲を確認できました。
それで撮れた写真がこれです。(RAWで撮影したものをトリミングしてJPEG圧縮しています)
ISO200、F11、1/640秒、焦点距離270mm、撮影時刻 14:30
ホワイトバランスは太陽光、ND100000フィルタ使用
ISO200、F8、1/250秒、焦点距離270mm、撮影時刻 16:34
ホワイトバランスは太陽光、ND100000フィルタ使用
前者の撮影時はほぼ快晴で、撮った写真をみると黒点が写っていたので嬉しくなりました。(最初はどこか汚れがあるのかと思ってしまいました・・・)
後者はわずかに薄曇りになってしまっていて、周りが真っ暗ではなくなっています。また、便利ズームのせいか、色収差のようなものが見えます。(左上の輪郭は青っぽく、右下の輪郭は赤っぽい)
その他、撮影にあたって気付いたことをメモしておきます。自己流です。もっといい方法があるかもしれません。
- 撮影モードはマニュアル。撮影時はAFはOFFにする。また手ぶれ補正(VC)もOFFにする。
- 最初にリモートライブビューで被写体をとらえるとともに、拡大して黒点や太陽のエッジを使ってマニュアルフォーカスでピント合わせをする。自分のレンズの場合はレンズの∞マークと一致していました。
- さらにリモートライブビューでヒストグラムを見ながらレンズの絞りとシャッタースピードを設定します。
- APS-Cで270mmでもそれほど大きくは写らない。撮影範囲の高さの6分の1くらい。その代わり、一度セットすると日周運動で端に寄って行ってしまうまで10分くらいはある。つまり、早い段階から撮影を始めて、動き具合を把握しておけば、金環日食中は触らないでOKの可能性が高い。
- 既出の通りライブビューの画面は見えないのでノートPCに入ったEOS Utilityが必須。インターバルタイマーの機能もあるので、セットしておけば自分は日食グラスで直接観測可能。
- ノートPCの画面も周りが明るいと見えにくいので、周りを遮るものが必要
(画面が光沢なのがだめだめ・・・)
(自分の場合に)撮影に必要な機材を整理しておきます。
- カメラ本体(EOS KissX2)
- ズームレンズ(AF18-270mm F/3.5-6.3)
- ND100000フィルタ(77mm)とステップアップリング(72mm→77mm)
- 三脚
- ノートPC(EOS Utilityインストール済み)
- MiniUSBケーブル(ノートPC-カメラ接続用)
- マウス
- キャンプ用テーブル&椅子
- 折りたたみBOX(機材運搬用とノートPCを影に入れて画面を見やすくするため)2個
- 黒い布(ノートPCの画面を見やすくするため)
- カメラ用予備バッテリ、予備メディア
あとは普通の観察機材としてはこんなものでしょうか。
- 日食グラス
- 飲み物(暑いかもしれないので・・・もっとも、すぐそばに自動販売機がある場所で観察予定ですが)
- 普通のデジカメ(暗くなった風景を撮ってみたい)
あとは天気が少しでも良いことを祈るばかりです・・。