今回はUbuntu Focal(20.08LTS)で仕立てました。
なお、記載中のIPアドレスは実際のIPアドレスと異なります。
1.起動用MicroSDの準備とNASキットの組み立て
まずはイメージをダウンロードしてきます。
https://www.armbian.com/nanopi-neo-2/
これをディスクイメージライタでMicroSDに書き込んだら、NASキットを組み立てます。
NASキットのHDDには余っていた1TBのHDDを使いました。そろそろメカニカル障害を回避することを考えると、宅内のサーバくらいなSSDの240GBとかでもいいのかもしれません。
2.初回の接続
ネットワークにつないで起動する前に、
$ fping -g 192.168.1.0/24 2> /dev/null | grep alive
として生きているIPアドレスを列挙しておきます。
表示が完了したら、NASキットの電源を投入して起動します。
再び、
$ fping -g 192.168.1.0/24 2> /dev/null | grep alive
として、増えたIPアドレスにsshで接続します。
$ ssh root@192.168.1.x
初期パスワードは「1234」なので、これを入力してログインします。
ログインすると、パスワードを何に変更するか聞いてくるので、変更したいパスワードを入力します。
次に、一般ユーザーの作成を聞いてくるので、アカウント名とパスワード、本名(いつも入れません)を入力すると、一般ユーザーのアカウントが作成されます。
この状態では root でログインしているので、できることから作業していきます。
3.まずは更新します
なにはともあれ更新します。
$ apt update
$ apt upgrade
で更新をかけます。更新したら、カーネルが更新されていることが多いのでrebootコマンドで再起動します。しばらく待って、再度 root で再度ログインします。
4.HDDのパーティション設定
HDDのパーティションを設定します。
$ fdisk /def/sda
でfdiskを起動して、pコマンドでパーティションを表示して内容を確認。想定しているディスクであることを確認したら、dコマンドですべてのパーティションを消去します。すべてのパーティションを消去したら、nコマンドでディスク全体をext3パーティンションとして作成します。最初は /home を分けようかとか /var を分けようかとか悩んだのですが、考えること自体が面倒なのでディスク全体で1パーティションにしてしまいました。
5.HDDにルートファイルシステムを移動
armbian-configを起動して、HDDにルートファイルシステムを移動します。
Systemメニューの中のInstall(Install to/update boot loader)を選択します。
これで次のメニューで/dev/sda1を選択すれば、bootはMicroUSBのままですが、システムを/dev/sda1に移動することができます。(内部的にはUSBで接続されています)
sda1を選択後、ディスクが全部消えるよ、とかフォーマットどうする?とか聞いてきますが、すべてデフォルトでいいと思います。これで、ext4でフォーマットされて、システムの転送が始まります。転送には自分の場合には約4分かかるとの表示でした。転送完了後、リブートするか聞いてきますので、そのままEnterを押してリブートします。
ちなみに、NASキットでもUSBメモリを挿して同じ操作をすれば、USBメモリをシステムに置くことができるので、より速くなります。(速度だけならより高速なMicroSDカードを挿すほうがいいかもしれませんが)
6.ネットワークなどの設定
しばらく待って、再度rootでログインして、再びarmbian-configを起動して、今度はNetworkのメニューを設定します。IPのメニューでIPアドレスを固定化します・・・が、DNS設定がないようです。まあ、名前解決できているようなのでヨシとします。
Personalのメニューで必要に応じてタイムゾーンをAsia/Tokyo、ロケール、ホスト名を設定します。
ホスト名を設定したらSystemメニューでAvahiをイネーブルにします。
これでリブートすれば、とりあえず最低限の設定は終わりです。
引き続き、必要なソフトウェアをインストールするなりなんなりと・・・です。
ただ、気づいたのは3rd party softwareの中にOpenMediaVaultがなくなっていることです。まあ、今回はOpenMediaVaultは目的ではないですが・・・。